■ ICLで知っておきたいこと
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ICLのレンズ |
ICL(アイシーエル)のレンズは、「コラマー(Collamer)」という親水性の柔らかい素材でできています。コラマーは生体適合性が高く、目の中にいれても異物として認識されにくい、大変優れた素材です。特別なメンテナンスをする必要もなく、目の中で透明な状態を維持し、レンズとしての機能を果たします
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ICLの挿入イメージ |
レンズの移植(インプラント)には、インジェクターと呼ぶ挿入器を使用します。インジェクターがレンズを小さく折りたたんだ状態で眼内に射出するので、移植のための切開創は約3oと小さく、目にかかる負担を少なくし、日帰り手術を可能にしています。
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眼の中に固定されたICL |
ICL(アイシーエル)の特徴は、適応範囲が広くレーシックでは適応外となる強度近視の方や角膜が薄い方にも適応が可能なこと、視力矯正の精度が高くハードコンタクトレンズと比べても見え方に遜色がなく手術後の満足度が高いこと、などです。またいったん移植(インプラント)したレンズは取り出して元の状態に戻すことも可能です。これはレーシックのように角膜を削る視力矯正手術とは大きな違いといえるでしょう。さらに、強度近視の方はLASIKだと一定の割合(20人に1人程度)で近視が少し戻り追加矯正が必要になることがありますが、ICLでは近視の戻りは殆どありません。
ICL(アイシーエル)自体は、20年以上の歴史があり、現在ではヨーロッパ諸国、アメリカ、韓国、中国など世界各国で薬事承認されています。日本でも国内治験の結果からICL(アイシーエル)の有効性と安全性が認められ、高度管理医療機器「有水晶体後房レンズ」として2010年には近視矯正用レンズが、2011年には乱視矯正も行えるトーリックレンズが厚生労働省から承認を受けています。
世界的にみると、レーシックを含む視力矯正手術の全体の約10%はフェイキックIOLで矯正されており、よりプレミアムな視力矯正手術として捉えられています。
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