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■各レンズの特徴 ■老眼治療の流れ ■術後の注意点 ■よくある質問   ■費用

 

 

■ 老眼治療用眼内レンズについて ■

最近の研究では、老眼治療をした方の93%以上が眼鏡なしになりました

老眼治療とは、2焦点眼内レンズや3焦点眼内レンズなどの「多焦点眼内レンズ」を手術で眼の中に埋め込む治療です。簡単に言うと、従来の白内障手術よりも一つグレードの高い手術になります。

健康保険が使える従来の白内障手術では、「単焦点眼内レンズ」を眼の中に埋め込みます。この「単焦点眼内レンズ」は、遠方もしくは近方のどちらかにしかピントが合いませんので、手術後多くの方はメガネが必要になります。

一方で老眼治療で用いる「多焦点眼内レンズ」は遠くと近くの両方が見えるレンズなので、メガネ無しで生活できる時間が多くなります。

残念ながら、現在の医療技術では完全に老眼を治療できる訳ではありませんし、若いころと全く同じ見え方になるわけでもありません。日常生活のほとんどはメガネなしになる場合が多いですが、新聞の株式欄などのような小さい字を長時間読む時などはメガネが必要なこともあり、また見え方にも若干のクセがあります。

 

■ 多焦点眼内レンズ ■

多焦点眼内レンズのうち、2焦点眼内レンズは遠く(3m以上)と近く(手元)に焦点を合わせることで、眼鏡の使用頻度を減らすことが期待できますが、中間距離(1m程度)のピントが少し甘くなります。

遠くと近くに加え、中間距離にも焦点を合わせたものが、3焦点眼内レンズになります。

全体的にピントを合わせるものが、焦点深度拡張型レンズになります。

暗所で光が散乱し、光の周辺に輪が架かって見える現象(ハロー・グレア現象)を自覚しやすくなります。しかし手術後、数カ月のうちにほとんど気にならなくなる方が多いようです。

ハロ・グレアが少ない設計のレンズもあります。

    正常な見え方         ハロ・グレア

 

つまり、多焦点眼内レンズは遠くと近くが見えて大変便利ですが、

・ハロ・グレアがおきる
・2焦点眼内レンズは中間距離(1m程度)がやや見えにくい
・入ってくる光を遠くと近くに振り分けるため、若干暗く感じる
・入ってくる光を遠くと近くに振り分けるため、若干ボケてみえる

という、構造上避けられない欠点が存在します。これが多焦点眼内レンズの見え方のクセです。

 

 

 


■ 当院で採用している多焦点眼内レンズ ■

○ アメリカ・J&J社 テクニスマルチフォーカル

テクニスマルチフォーカルは、アメリカJ&J社製の回折型2焦点眼内レンズです。遠距離と近距離が見えるようになります。

93〜95%の方が日常生活でメガネが不要になったという研究報告もあります。

 

○ アメリカ・Alcon社 パンオプティクス

パンオプティクスは、アメリカAlcon社製の回折型3焦点眼内レンズです。遠距離、中間距離、近距離すべてが見えるようになります

ハロ・グレアが少なく、慣れやすいレンズです。

96%の方が日常生活でメガネが不要になったという研究報告もあり、当院おすすめレンズです。

遠方、中間、近方の3箇所にピントを振り分けることで近くから遠くまでのすべて距離をカバーするバランス型レンズで、テクニスマルチフォーカルと異なり乱視用レンズもあるので、乱視が強い方はこちらのレンズの乱視用が向いています。

 

○ アメリカ・Alcon社 ヴィヴィティ

ヴィヴィティは、アメリカAlcon社製の焦点深度拡張型眼内レンズです。

ハロ・グレアを含め、多焦点レンズ特有の見え方のクセがとても少ないレンズです。

遠方〜60センチまで全体的にピントが合いますので新聞は裸眼で読めますが、小さい字を読む際や長時間の読書、スマホは老眼鏡が必要なことがあります。

夜間の運転をする方、多焦点レンズの見え方のクセが気になる方におすすめしています。

 

 

 

■ どれがいいの? ■

多焦点眼内レンズには当院未採用の物も含めると色々な種類がありますが、高価なものなら完璧というわけではありません。残念ながら現在の医療技術では老眼を完全に克服できているわけではないため、どこかに妥協が必要です。個々人のライフスタイルによりますので、詳しくは医師にご相談下さい。

 

 

 

 


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